陰徳陽報:素敵な言葉の贈り物
年始の挨拶の言葉として、『陰徳陽報』という言葉を贈られました。
『淮南子・人間訓』の中の言葉です。
「陰徳有る者は、必ず陽報有り。 陰行有る者は、必ず昭名有り(人知れず徳を積む者には必ず誰の目にも明らかなよい報いがあり、隠れて善行をしている者には必ずはっきりとした名誉があるものだ)」という意味だそうです。
この言葉が何故か心の琴線に触れたみたいで、ずっと引っかかっていました
鋼の錬金術師でも出てくるので、ご存知の方もいらっしゃるでしょうが陰陽等価交換の法則と言うものがあります。
ゼロサム理論と同じように捉える事も出来るし、エントロピー増大の法則と同じ感覚で捉える事も出来る不思議な理論です。
私は、そもそもゼロサム理論は近視眼的過ぎて受け入れられませんでした。
確かに、短いスパンでは成り立ちますが、悠久の歴史の中では、明白に成り立たないと思っていました。
根本的な誤解は、『陰』=マイナス、『陽』=プラスとだけ考えて数学的な事柄だと説明されているように捉えてしまった、私の捉え方の問題でした。
確かに短いスパンにおいては、数学的な感覚で捉えられます。
そこが言葉の持つイメージという固定概念ゆえの思考力が作用して、理解を浅くしました。
今、現在の私の受け止め方・・・正解はない世界における自己の感性
陰徳とは、自己への負荷だと考えています。
例えば、筋トレするとして、良くアスリートは「自分の身体を苛める」とか表現しますよね。
これって、負荷をかけると云うことだと思うのです。
そしてその結果、良質な負荷ならば、身体は鍛えられ、正しく健康になるはずです。
『学び』も、同じ原理です。
適切な学習は、脳にも良いはずで、人生を豊かにしてくれるはずです。
『スモールプレゼント』という言葉をご存知ですか?
これも立派な陰徳です。
私のブログの一つに《感謝の気持ちを形にする》というコンセプトのブログがあります。
『陰』=マイナスと捉えると、ダメージを受ける感覚ですが、
ほんの少しだけ、自分に経済的な負荷をかける、
例えば、安くて良いのでお菓子を配るとか。
自分にほんの少しだけ学習習慣を増やす、
今なら、観光に訪れる外国の方々との簡単な会話のために英会話を覚えるとか。
自分にほんの少し身体のケアとしての運動を日常に取り入れる。
エレベーター、エスカレーターを使わずに階段を登るとか。
自分にほんの少しだけ他者への心遣いからの行動を心がける、
急いでいる人に先を譲るとか。
如何ですか?
全然ダメージではないですよね。
『これが塵も積もれば山となす』で、いずれ人生において陽報していくのですね。
これからは、更に『スモールプレゼント』の習慣を意識して心豊かにすごしていきたいと思います。