本レビュー

あなたの夢はなんですか?私の夢は大人になるまで生きる事です。

池間哲郎

池間哲郎先生の本をご紹介します。

深い所に沈みそうになるとき、決まって読みたくなる本の一つです。

私のFacebookを見て頂いている方は、私がいかに池間先生のことを尊敬しているかご存知の方もいると思います。

使命とか、ミッションとか考えるときに、自分の原点に転がっていることを実践なさっている素晴らしい方です。

一度、講演会の後に、ご一緒にお酒を飲ませて頂きました。

講演会そのままの方でした。

最近は、ご存知の方も増えてきて、嬉しい限りです。

昨年はまた、講演会へ出かけて目から水分を出してきました。

その時の講演会は盛況でチケットがキャンセル待ちでした。

内容は、私の口からでは陳腐になってしまいます。

直接講演会へ出かけて素晴らしい時を過ごして頂けると紹介する者として嬉しいです。

勿論本からでも、充分に伝わってくることがあるはずです。

プロローグ/悲しみに心動かされ

十五年ほど前から、フィリピン、ベトナム、タイなど、主にアジアの貧困地域、スラム街、山岳民族などを訪ねて子どもたちを支援する活動を続けています。

本来の仕事はビデオカメラマンで、沖縄で小さなビデオ制作の会社を経営していますが、仕事の合間にこうした活動をしているのです。

始めの十年ぐらいは一人で活動していました。

費用もすべて自腹です。

当時は「誰にも知られることなく」という考えを大事にして、家族だけが知っていれば良いことだと思っていたのです。

ただ、そのうちに日本の子どもたちにアジアの貧困地域の子どもたちの現状を伝えることがとても大事な教育になることに気づきました。

カンボジアやモンゴルなど、開発途上国の貧しさの中でも一生懸命に生きている子どもたちの姿を、日本の子どもたちに知らせることで、真剣に生きることの大切さを伝えることができるのではないかと思ったのです。

そこで、七年ほど前から、小・中・高校を中心に、アジアの子どもたちの現状をお話しして回るようになりました。

五年ほど前には、周囲のすすめもあり、NGO沖縄アジアチャイルドサポートを設立し、団体で活動するようになりました。

われわれの団体は今、モンゴル、カンボジア、ミャンマー、タイの四カ国で活動しています。

友人たちからは、良く「なんのためにそのような活動をしているのか」と聞かれます。

確かに、金銭的にも時間的にも大変な活動です。

一人で現地に行ったときには、身の危険を感じるような目にもしばしば遭いました。

それでも出かけて行く私の行動は、他人から見ると理解しがたいように思えるのかもしれません。

なんのためでしょうか?

率直に言うと、「見てしまったから。知ってしまったから」

・・・そうとしか言いようがありません。

ゴミの山で生きる人々、マンホールの中で暮らす子ども、売春婦として売られて行く少女、飢えを忘れるためにシンナーを吸う子ども、貧しさゆえに親から引き離される子どもたち・・・・・・

そんな多くの悲しみを見てしまったのです。

やせ細った子どもの亡骸をこの胸に抱いたこともあります。

見なければよかった、知らなければよかったと思うことも、時にはあります。

私は、カメラマンですから、そうした子どもたちの姿を写真やビデオに撮っていきます。

でも、誰かに見てほしくて貧困に苦しむ人々の写真を撮っているのではありません。

どんな過酷な状況でもたくましく生きる姿、決して笑顔を失わない子どもたちに感動してシャッターを押しているのです。

きょう一日を生きることさえ困難な人々に出会ったとき、なんとかしなければと心の底から思いました。

貧しい国の抱える問題というのは大きくて深いものです。

私一人が何かをしても、現実は少しも変わらない。

そんなことはわかっています。

それでも、どうしたらいいのか悩んだ末に、見てしまった以上は何かをするべきだという結論に達したのです。

たとえ無力であろうとも、自分にできることはやっていこうと心に決めて行動することにしたのです。

世の中のため、人のためといった崇高なるボランティア精神があるわけではありません。

ただ多くの悲しみに出会い、心を動かされただけなのです。

出典:あなたの夢はなんですか?私の夢は大人になるまで生きることです。

アジアチャイルドサポート

池間先生が作られたNGOアジアチャイルドサポートの広報誌です。

私は、毎月クレジット払いですが、アジアチャイルドサポートへ僅かながら寄付を続けています。

活動を知ってからですのでまだ、2年に満たない期間です。

アジアチャイルドサポートから定期的に伝伝虫通信が送られてきて、活動の様子を知ることが出来ます。

今回はマリーゴールドの花の種が心からのメッセージ「ありがとう」と共に送られてきました。

一生懸命日本語で書いてくれたのでしょうね。

花言葉は

「信頼」「生命の輝き」

エピローグ/一生懸命生きること、それが最高のボランティア

ボランティアには大切な事が三つある

1.理解する、知る、わかる

2.少しだけ分ける

3.一番大切なボランティアは、自分自身がまず一生懸命生きること

この部分は、是非本を手にとってお読み下さい。

池間先生の本のご紹介




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